懐かしの台湾に出会う九份観光では、雑多な露店を巡り提灯が灯る夕方から夜にかけての時間がおすすめです。なかでも2大人気の茶芸館で実際にティータイムを愉しんでみるのはいかがでしょうか?
あらかじめ日没時間を調べておいて、人の流れに沿って石畳の階段をそぞろ歩けば『千と千尋の神隠し』のモデルとなった茶芸館、「阿妹茶酒舘」に辿り着きます。
日本人観光客も多いので、できれば事前予約をして窓際の席を確保してマジックアワーの山並みと海岸線の景観を愉しみながら台湾茶に興じるひとときは、さっきまでのあふれんばかりの人々の波も嘘のように、ノスタルジック。
時間規制が厳しいオプショナルツアーでは体験できない、古きよき台湾の情緒が広がる極上のティータイムは凝縮された旅の思い出として刻まれること間違いなし。
幻想的な景観と台湾茶の清廉な味との相乗効果は何倍にも膨らむことでしょう。
まずは台湾高山茶の淹れ方をデモンストレーションしてくれます。各お店の淹れ方が少しづつ変わっているのも、慣れてくると、その「違い」も楽しくなりますね。
どんどん街の灯りが灯りだし海岸線の夜景も、ぼんやりだけど旅情いっぱい。疲れた足を休め、なんだかタイムスリップして映画の世界に入りこんだような錯覚に陥ってしまいます。
店内は案外広いのでワクワクしながら「探検」して、お茶も数煎いただけば、すっかり夜は更けていきます。
一方、台湾茶通の間で人気が高く、お茶のクオリティーでいえば、ぜひこちらの「九份茶房」にも立ち寄りたいところです。
アーティストの洪志勝さんデザインのレトロモダンな店内も一見の価値あり。
洪さんのアート感覚が素晴らしい茶器のディスプレイ、家具の配置など、観光地の茶芸館の域を出てセンスがよく、落ち着くインテリアに時間を忘れて台湾茶を愉しみたい近年注目の茶芸館なのです。
こだわりの高級茶葉の種類も多く、茶器の販売など、お土産としてもセンスのいいものが揃い、台湾茶好きの間では再訪する方々も多いと聞きます。
もちろん、実際にお茶を愉しむことができるので、ここは台湾高山茶の最高峰ともいえる「梨山茶」をオーダーしてみましょう。少し高価ですが、ここでは「梨山茶」が断然おすすめです。
ここでは茶器や茶葉が運ばれるだけですので、見よう見まねで台湾茶芸を「おままごと」のように愉しむことができます。
「人気土産」のひとつでもある「凍頂烏龍茶」で漬けた梅、「茶梅」をお茶請けに何煎もお茶をお替りすれば、帰りの時間を忘れてしまうほど。
店内奥にはそれぞれの部屋があり、どこでも好きな場所で自由にお茶の時間を体験できる、まさに「茶房」。
地下には美術館のように茶器が展示されていて目の保養にもなり、比較的混雑が少ないので、ふらっと行っても即、九份でのお茶時間の席を確保できるのはうれしい限りです。
戸外の席も辺りの夜景が見渡せて、素敵なスペースで、奥には「阿妹茶酒舘」の夜景も見える穴場スポット。人混みから離れてゆったりできる贅沢を感じることができます。
どちらも甲乙つけがたくステキなお店なので、できれば九份2大人気茶芸館の「はしご」をしてみるのも、おすすめです。