台湾は日本同様温泉大国と言われ、各地に様々な温泉があります。台湾で温泉めぐりの旅をするのもおもしろいですね。台湾の温泉の多くは日本統治時代に開発されたものが多いですが、その中でも世界的にもめずらしい泥温泉で、日本統治時代には台北の北投温泉、陽明山温泉、屏東の四重渓温泉と共に「台湾の四大温泉」と言われた台南の關子嶺温泉に行ってきました。
關子嶺温泉は世界的にも珍しい泥温泉と言うことで現在も台湾の人を始め世界中から温泉ファンが訪れる場所です。關子嶺温泉は台湾でも唯一の泥温泉です。
台湾の南部、台南の白河地区にある關子嶺は台南市内からバスを乗り継ぎ、2時間ほどで到着します。台湾観光バスの「台湾好行」を始め、様々なバス会社が運航しています。
山の斜面に沿って立ち並ぶ關子嶺温泉街を下っていくと山の麓あたりに關子嶺温泉の源泉が沸きだしているところが見られる「寶泉公園」(關子嶺温泉公園)があります。
源泉からは約50℃の温泉がわき出ているのが見えます。關子嶺温泉の源泉はこちらともう一か所、温泉街を上って行った火王爺廟の近くにもあります。
弱アルカリ性炭酸水素ナトリウム温泉でPhは約8.2と言う泉質です。硫黄臭があり、塩分の含有量が高い關子嶺温泉は美肌の湯としても知られ、保湿効果があるそうです。温泉街のお土産屋さんには關子嶺温泉の泥を乾かしたものを美容パックとして販売しているところもあります。
關子嶺温泉街を上に登っていくともうひとつの源泉がある「火王爺廟」が見えてきます。「火王爺廟」は温泉の火の神様が祭られており、以前は源泉のすぐ近くにあったそうですが、現在は整備され大通りに移動しました。「火王爺廟」から道を挟んで向かいから歩道の下をのぞくと源泉が湧き出る小さなトンネルを見ることが出来ます。
關子嶺温泉街を歩くと至る所に公園やストリートアートが見られ、こういった芸術を見に訪れるのも楽しいです。關子嶺温泉街の天梯(歩道橋へ向かう階段)の麓には大きな壁画があり、日本統治時代の温泉街の様子や關子嶺の観光名所が描かれています。
また關子嶺温泉では椎茸栽培も有名で、肉厚でジューシーなおいしい椎茸はぜひ味わっていただきたい特産物です。
また關子嶺温泉に来たら必ず食べたいのは「甕仔雞」(うぇんざいじー)という特別な釜で焼き上げる鶏肉料理です。パリパリに焼かれた皮に旨みがつまったおいしい地鶏は關子嶺名物のひとつです。
水火洞とも呼ばれる「水火同源」は、關子嶺エリアの観光名所のひとつで關子嶺温泉と合わせて訪れたいスポットです。
1701年に発見されて以来ずっと燃え続けていると言われる「水火同源」。岩の内部から噴き出す天然ガスで炎が燃え続けているそうです。岩からは水も湧き出ており「水火同源」は水に囲まれた景観になっています。段々火力が弱まってきていると言われ、いつかガスが尽きてしまいこの景色も見られなくなってしまう可能性もあるそうです。
世界的にもめずらしい泥温泉の關子嶺温泉は温泉ツウにはたまらない観光スポットです。この温泉を求め世界中から人が訪れるとも言われており、ぜひ行って診たい台湾の温泉の一つです。
【データ】
關子嶺溫泉(かんしれいおんせん・ガンズーリンウェンチェン)
住所:台南市白河区関嶺里
URL:
中国語
https://www.twtainan.net/zh-tw/attractions/detail/590