パリには数多くのマルシェがあります。6区ラスパイユのビオマルシェや16区プレジダン・ウィルソンのマルシェなど有名所と比べて、ポール・ロワイヤルのマルシェは地元密着型。観光客が少ない分、パリの普段の雰囲気を一層味わえます。
場所はリュクサンブール公園の南側。RER B線ポール・ロワイヤル駅前を通るポール・ロワイヤル通り沿いに、火・木・土曜の週3回開かれます。周辺は閑静な住宅街ですが、16区などと比べて超高級というわけでもないため、親しみやすい空気が流れます。
マルシェでは八百屋、魚屋、肉屋、パン屋など一通りのものが揃います。花屋もあるため、もし恋人とパリを訪れているのなら、その恋人にプレゼントしてはいかがでしょうか。フランスでは普段から花を贈る習慣が多いです。日本だとキザで少し恥ずかしい気もしますが、せっかくフランスに来たのですから、フランス風にしてみるのも旅の思い出になりますよ。
タイトルに「散策にぴったり」と書いたのは、リュクサンブール公園が近いから。5区と6区の間にある同公園は敷地も広く、ゆっくりするのに最適な場所です。特に週末となれば、ジョギングや散策しに多くの人々が集まってきます。
公園内にはテニスコートやリュクサンブール美術館、同美術館に併設してモンブランで有名なパティスリー「アンジェリーナ」があります。朝マルシェをのぞき、公園で休みつつ、マルシェで買ったパンなどの食材をランチに。豊かなパリの午前を過ごす絶好の環境が整っています。
【データ】
市場名:ポール・ロワイヤルのマルシェ(Marché Port-Royal)
住所:Boulevard de Port-Royal 75005 Paris
営業時間:火・木・土曜9:00〜14:30(土曜〜15:00)
最寄駅:RER B線Port-Royal駅
加藤 亨延
ジャーナリスト。日本の雑誌に海外事情を寄稿。専門は日・英・仏の比較文化。ロンドンにて公共政策学修士を修了後、東京で雑誌、ガイドブック制作に携わる。2009年9月よりパリ在住。取材などで訪れた先は約60ヵ国800都市。現地コーディネートも担当。趣味は飲物。各国蔵元とミネラルウォーターの源泉へ足を運ぶことがライフワーク。フランス/パリの旬の話題を中心に更新していきます。ご連絡はこちらまで。