チェルシー地区には、カドゥガン・ホールというコンサート&イベント会場があります。
元々は1907年に新科学者キリスト教会によって建てられ最盛期には1400人ほどが礼拝に集ったものの、徐々に信者が減り、やがてこの建物は当時ハロッズ百貨店のオーナーだったモハメド・アル・ファイドが接収。その後、18世紀以来この地域の主な地主でもあるカドゥガン伯爵の会社が買い上げ、2004年に現在のホールとして再生しました。
そんなユニークな変遷をたどったホールは、教会だった頃の面影をとどめていて情緒たっぷり。
特にステンド・グラスが特徴的で、これはニューヨークの宝飾店ティファニーで仕事をしていたデンマーク貴族・ローゼンクランツ男爵による作品。ケルト民族の伝承・結び目模様を、モダンにアレンジしたデザインが素敵です。
この会場ではクラシック音楽を中心にジャズやコンテンポラリーのコンサート、また文化人のトーク・イベントなども開催されています。
王立交響楽団(ロイヤル・フィラモニック・オーケストラ)の本拠地でもあり、私も時々ここでクラシックのコンサートを鑑賞する事があります。大きなホールと違いステージとの距離感が近く、アットホームな雰囲気が落ち着けるんですよ。
演目や出演者によりますが、チケットは比較的お手頃な料金というのも魅力。ロンドン滞在中に何かコンサートでも、という場合にはチェックしてみる価値のあるホールです!
【データ】
カドゥガン・ホール(Cadogan Hall)
住所:5 Sloane Terrace, London SW1X 9DQ
Tel:020 7730 4500
最寄り地下鉄駅:スローン・スクエア
URL:http://www.cadoganhall.com/
小野 雅子
ロンドン西郊外に住む会社員、職場はヒースロー空港周辺です。在英20年以上の経験値を発揮して、初めてイギリスへいらっしゃる方にも興味深く分かりやすいロンドン観光&生活ガイドとしてお役に立てれば…と思います。個人ブログ「ロンパラ!」はこちら♪