決して飾らず、決して華美にならず、店構えは趣のあるしっとりとした佇まいのミシュランひとつ星レストラン「くさかべ(KUSAKABE)」
寿司懐石と言う、お寿司を懐石スタイルで提供しています。
コースの初めは、可愛い湯飲み茶わんに入った「一番出汁」は、ほっこりします。
「先鮨」3種で、ヒラメ以外に中トロづけ、カツオのたたきでした。シャリ飯はやや赤酢を使っているようでほんのり紅色でした。
北海道産ホタテ、カンパチの2種でした。ホタテのまったりした感じに対してカンパチの食感が対照的でした。柚子にねぎを下ろしたさっぱりしたタレが、それだけでも美味しかったです。
京都の西京味噌に炙った胡麻豆腐のお椀は、しっかり出汁を効いていて色白なのにしっかりしたお味。ズワイガニのシャープな甘みが口にふわっと広がりました。冬の椀らしい温まる料理です。
とても楽しげな八寸は、「シゴクオイスター(Shigoku Oyster)」をメインに白トリュフが乗ってるう巻き、ひとくちコロッケでした。
幽庵焼きは、北海道の鱈とその鱈の白子、サツマイモのプレートは洋風な一皿でした。白子は嫌味がなく上品でちょっと驚きでした。
ここから一気に「彩鮨」です。先ずはカマス。
「締鮨」は、トロかA5ランクの宮崎牛が選べます。蕎麦かウドンか以上に悩むところで、あまりに悩んでいたら「両方でもいいですよ」と苦笑いの板さんでした。もう少し考えましょうかとも言われ、全くお恥ずかしい限りでした。
ここまでが、「おまかせ(Omakase)」になります。そしてアラカルトで一つずつ握ってもらっても、デザートでも、お会計でも構いません。締鮨の和牛もこの時頼めたのですね。
綺麗な小肌です。やっぱり光りものはいい。
いわゆる玉ですが、こんな形で〆ました。
5時過ぎにディナーが始まり約3時間、お寿司を中心にしたコースなのでテンポよく実にいいタイミングでサーブされます。しかし椀物、温物はゆっくり時間を取ってくれますので、じっくり堪能できます。サーブしてくれる方達もとても親切で、テキパキと清々しく、気持ち良く食事ができました。
場所柄、スーツ姿でビジネスディナーやパーティーもありました。ここなら安心してお任せできるし、大切なお客様を日本食でおもてなしするにはビジネス街にも近いので便利です。
またお誕生日に訪れるグレープが沢山いて、あちこちの席からハッピーバースディーの歌が聞こえてきました。聞いてみたら今日が誕生日の人ばかりお店全体の3人に一人?同じ誕生日の人が何人もいるお店も珍しいですね。
【データー】
店名:くさかべ(KUSAKABE)
住所:584 Washington Street San Francisco, CA 94111
Tel:1-415-757-0155
営業時間:月〜土曜日(17:00〜22:00)
定休日:日曜日
URL:http://kusakabe-sf.com
美丸(Mimaru)
サンフランシスコ市内小さなアパート在住。未だ修学旅行気分の生活で激変するベイエリアの旬のネタをアナログ的な視点でお届けします。認定フードコーディネーター。好きな事:見物。