クロアチアにもさまざまな「おふくろの味」がありますが、そのなかのひとつが「ブレク」と呼ばれるパイ。クロアチアに限らずバルカン半島で広く愛される食べ物で、もとはトルコ発祥だと言われています。国や地域、お店、家庭によって形は様々ですが、一般的には写真のようにパイ生地を渦巻き状にクルクル巻いた形をしています。
生地作りなど、少し手間がかかりますが、クロアチアでは週末になるとお母さんたちがお家で作ってくれる「おふくろの味」。クロアチアの人々にとって身近な「庶民の味」で、クロアチア中のパン屋さんでも売られています。
さくさくのパイ生地の中にはひき肉やチーズなどの具が入っているブレク。一番人気があるのは「ひき肉のブレク(Burek od mesa)」ですが、筆者は「チーズのブレク(Burek od sira)」「チーズとほうれん草のブレク(Burek sod sira i špinat)」も好んでよく食べます。それから、甘党の方にはスイーツ感覚で食べられる”リンゴのブレク(Burek od jabuke)”や”サワーチェリーのブレク(Burek od višnje)”がおすすめです。
ツウな食べ方は‟テクチ・ヨグルト(Tekući jogurt)”と呼ばれる無糖の液体ヨーグルトと一緒に食べるという方法。浸して食べるのではなく、液体ヨーグルトをドリンク感覚で飲みながらブレクを食べるのです。そのため、クロアチアのパン屋さんの「飲み物コーナー」では液体ヨーグルトがよく置かれています。
レストランのメニューにはあまり載っていないブレクですが、町中のパン屋さんで簡単に手に入るので、クロアチアへお越しの際はぜひご賞味ください!