ワインに詳しくない人でも、ボルドーという地名だけは耳にしたことがあると思います。そのボルドー郊外には「5大シャトー」と呼ばれる、1885年に1級として格付けされたシャトー(ワイナリーのこと)が5つあります。日本円で少なくとも1本5〜10万円はする超高級ワインですが、それらシャトーを訪問し、試飲することが可能です(要予約)。
5大シャトーのうち、4つはボルドー中心部から北へ車で1時間以上かかるメドック地区にあるのに対し、唯一グラーヴ地区にあるシャトー・オー・ブリオンは南に位置します。しかもオー・ブリオンは、04番の路線バス「サンバ(Sembat)」停留所で降りれば、ボルドー市内中心部から20〜30分でアクセス可能です。では訪れてみましょう!
バスがシャトーに近づくと、広大なブドウ畑が周囲に広がり、ここが世界有数のワイン生産地区の1つだということを実感させてくれます。シャトーで予約者名を告げて見学ツアー開始です。
まずオー・ブリオンの歴史やワインについてまとめられた短い映像を見て、これから巡るシャトーについて頭を整理します。その後、醸造に使われる機械やタンクの説明を受け、地下の貯蔵庫を見学したら、お待ちかねの試飲です。
試飲では「オー・ブリオン」と「ラ・ミッション・オー・ブリオン」の2種類を飲めます。ラ・ミッション・オー・ブリオンとは、シャトー・オー・ブリオンの隣に位置する、オーブリオンと兄弟でありライバルようなワインです。かつては所有者が異なっていましたが、今は同じです。
通常シャトー内でそこのワインを買えるところは多いですが、オー・ブリオンの場合は買えません。
ワインを知らない人でも楽しめますが、知識があったり少し勉強してから行けば、さらに楽しめること間違いなし! ボルドーを代表する超高級ワインの生産現場を見てみたいという人には、おすすめの訪問先です。
【データ】
店名:シャトー・オー・ブリオン(Château Haut-Brion)
住所:135, Avenue Jean Jaurès 33600 Pessac
Tel:05 56 00 29 30
URL:https://www.haut-brion.com/
加藤 亨延
ジャーナリスト。日本の雑誌に海外事情を寄稿。専門は日・英・仏の比較文化。ロンドンにて公共政策学修士を修了後、東京で雑誌、ガイドブック制作に携わる。2009年9月よりパリ在住。取材などで訪れた先は約60ヵ国800都市。現地コーディネートも担当。趣味は飲物。各国蔵元とミネラルウォーターの源泉へ足を運ぶことがライフワーク。フランス/パリの旬の話題を中心に更新していきます。ご連絡はこちらまで。