皆さん、ラウェイをご存知でしょうか?
対外的にはあまり知られておりませんが、ミャンマーにおける伝統的な格闘技です。その存在感はタイのムエタイによく似ていて、ミャンマーの人々のコア層に根強い人気のスポーツです。
ラウェイの試合は、乾季で比較的涼しい12月から1、2月頃にかけて、主に土・日曜日にたくさん開催されます。場所はヤンゴンではカンドージ湖畔にある、テインピュー・ラウェイ・スタジアム。また、ほとんどの試合で、テレビの生中継をやっています。
開催情報は、開催日直前になると街なかに写真のような大きな看板がたちます。日本のようにイベント情報がまとまったウェブサイトはないに等しいので、地元のひとに聞いてみるのが確実です。
ラウェイはグローブをはめずにバンデージを巻いただけの素手で戦います。頭突きもありの立技競技で、3分5ラウンド制。勝敗はK.O.のみで決められるので、そのほとんどが引き分けとなります。
試合中はずっと、ミャンマー伝統楽器による生演奏があり、実況アナによる合いの手が「イヤー」「ウオー」と選手のパンチとともにかけられるので、とても賑やか。観客も音楽に合わせて踊っていたり、ヒザ飛び蹴りなどの派手な動きには大歓声があがり、盛り上がります。
ラウンドとラウンドの間のインターバルのときに、セコンドにおひねりのご祝儀が現金が渡されるなど、妙に生々しい場面もあるラウェイ。ぜひ、生の雰囲気を味わいに見に来てください。
キャサリン
香港・マカオ・広東省などで十数年過ごしたあと、2012年よりミャンマーのヤンゴン在住。初海外旅行は、まだソ連時代にシベリア鉄道で大陸を横断したこと。ミャンマーを中心に、近隣のアジア諸国の情報を発信したいと思っております。