2008年にシアトルで開業して以来、全国に支店が広まったMODピザ。MODは「メイド・オン・デマンド」の頭文字で、自分の好きなようにピザをアレンジできるのが売りです。
こちらはシアトルセンターのフードコートの一角にある店です。オープンキッチンで、注文カウンターの前を移動しながらピザをこしらえる所から釜に入れるまで、全てお客から見える形になっています。
メニューはピザ、サラダ、2つ一緒のコンボメニューの3通りのみです。ピザは出来合いのメニューから選ぶもよし、出来合いを自分なりにアレンジするもよし、または自分オリジナルをオーダーするもよし。トッピングの種類や数で値段が変わることはありません。
サラダはシンプルグリーン、シーザー、サラミやひよこ豆など入ったデラックスの3種類ですが、グリーンサラダにピザ用に用意されているトッピングを頼んでオリジナルサラダを作ることも出来ます。
カウンターに行くとオーダー前に聞かれるのは「ピザはいくつオーダーするか」「名前は」「ここで食べるか持ち帰るか」の3つです。言った数だけ敷き紙を出して名前を書いてくれるので、まずクラストを選びます。
ピザは子供にちょうどいい6インチの「ミニ」と普通サイズ11インチの「MOD」があります。他に薄いクラストが好みでない人のためには2枚重ねたダブルクラストの「メガ」がありますが、大抵の人はパリパリクラストのためにここに来るので「MOD」を選びます。
焼き上がり3分がうたい文句ですが、実際はお客の数が多くて釜に入れる順番待ちがあるため、もう少しかかります。飲み物はレジで支払いの時に注文しますが、それを飲みながららしばし待つことになります。カウンターで大声で名前を呼ばれるので、熱々を取りに行きます。
最初に「ここで食べる」と言った場合はお皿で、「持ち帰る」と言えば箱で出てきますが、その場で食べる場合でも複数頼む時には「持ち帰る(to go, please)」と頼んだ方が重ねて受け取れるので便利です。
こちら、子供がササッと1スライス取ってしまいましたが、6インチのミニピザ「マッドドッグ」、トマトソースベースでモッツアレラチーズの上にペパロニ、イタリアンソーセージ、ミニミートボールがのっています。
こちらは11インチのMODピザ「ドミニック」、あっさりめのホワイトソースベースでアシアゴチーズ、バジル、紫オニオン、トマト、イタリアンソーセージがトッピングです。イタリアンソーセージを抜いてもらえばベジピザになります。
このMODピザはトッピングをどんなにアレンジしても同じ値段、速い、パリパリクラストで全国展開を成しましたが、もう1つ有名なのは軽犯罪程度の前科のある人を積極的に雇用することです。一般に「セカンドチャンス」と呼ばれ、司法と綿密な連携を取りつつ、償いを済ませて志ある人の更正への道が閉ざされないよう、普通の生活が送れるよう応援するシステムです。
ですからカウンターの中には目を見張るようなタトゥーだらけの人や、思いがけない部分がピアスだらけの人が働いていたりします。たとえばこの日のレジ打ちの人はその「セカンドチャンス」の人だというのが話のはしばしから想像できましたが、きびきびと楽しそうに、愛想良くお客と接している様子に胸が熱くなりました。
MODピザの支店は東海岸にも広がっています。アメリカ風のドッシリがっつりではない、軽食にピッタリのピザ、見かけたらぜひお試しになってみてください。
シアトルセンターのフードコートは「アーモリー」という名前で、スペースニードルのすぐ横にあります。
【データ】
名称:MODピザ シアトルセンター店
住所:305 Harrison St., Seattle, WA 98109
Tel:(206)428-6315
営業時間:毎日10:30〜20:00(祝日等特別営業時間あり)
価格:11インチMODピザ $7.17、6インチMINIピザ $4.47
11インチダブルクラストMEGAピザ $9.17
ピザ&サラダ $8.17
URL:http://modpizza.com
Eko
夫の転職に伴い渡米、シアトルに住み着いて、気が付けば20年になりました。仕事、子育て、学業と突っ走って来ましたが、2011年3月の震災をきっかけに、微力ながら復興のお手伝いをさせて頂いています。長年住んでいるからこそ知っている昔話など交えつつ、大人の、または家族で、そして子供向けと、シアトルの色々な楽しみ方をお届けします!