メルボルンといえばカフェ。
シティの中には新旧さまざまなスタイルのカフェが数え切れないほどあり、目移りしてしまいます。
実はちょっと冒険をするなら、ちょっと郊外や住宅街に注目。
有名カフェがプロデュースする実験的なアプローチだったり、オーガニックにこだわっていたり。
そして最近は、カフェ自体のブランドを押し出すスタイルがひそかに人気上昇中だったりします。
メルボルンの中心部から電車で15分、トラムでも30分とほど近いバルウィン(Balwyn)の住宅街にあるscarvelli cafe(スカーヴェリ・カフェ)もその一つです。
そのロケーションから近所の家族連れはもちろん、アフタースクールの学生、スタイリッシュなカップルなどがひっきりなしに訪れ、営業時間中は常に賑わっています。
人気の秘密は「食材のこだわり、クオリティ、オリジナリティ」
オーガニックだったり、ヘルシーな食材を使うだけではなく、美味しさの追求をさりげなく求めているのが特徴です。
メルボルンらしい町屋づくりの店内は、すべてをリノベーションせずにかつての趣そのままの壁がむきだしになっていたり。
椅子や机もどこかアンティークっぽく、シティのカフェとはまた違った時間が流れる柔らかな空間を作り出しています。
メニュー自体は奇をてらっておらず、また種類も特に多いというわけではありません。そのため一見すると、ごくごく普通の印象です。
ところが実はこだわりが随所に散りばめられているのです。
食材はオーナー直々に農場へ足を運び仕入れたり、本当の味を求め旬の野菜にこだわり、そしてオリジナルのソースを使うなどなど。
コーヒー豆業界出身のバリスタが入れるエスプレッソやラッテは、こだわって丁寧に入れたことがわかる口当たり。思わずもう1杯を頼んでしまいそうです。
入り口のショーケースにはカップケーキやクッキーなどのスイーツや、クロワッサンなどパンがディスプレイされています。
こだわりの味は店内で食べても、またテイクアウトしても。
オンラインではコンセプトの一つとして、なんとパウチの中で育てるハーブを販売しています。種や生育に必要なものが入っているので、開封して水をあげるだけでバジルなどを育てることができます。
進化というよりも、日々ゆっくりと成長しているカフェ。
次々と新しい食が生み出されるフュージョンが多いメルボルンらしさがよくでているともいえそうです。
【データ】
スカーベリ・カフェ(scarvelli cafe)
住所:143 Whitehorse Rd, Balwyn, VIC 3103
Tel:(03) 9816 8887
営業時間:月〜金曜日(7:00〜16:30)、土曜日(8:00〜15:30)、日曜日(8:00〜15:00)
アクセス:フリンダース・ストリート・ステーション(Flinders Street Station)からリリーデル線(lilydale Line)でキャンバーウェル・ステーション(Camberwell Station)まで。北に向かって徒歩30分ほど。トラムの場合はDeepdene Shopping Centre/Whitehorse Rdが最寄り駅。
URL:http://scarvellicafe.com.au/
逗子 マリナ
広告代理店、コミュニティ紙の取材記者、その後フリーランスへ。雑誌ライター、ムック本コピーライターの他、現在は主にWebを中心に寄稿。今まで訪れた国は約30カ国。アメリカ、オーストラリアと海外在住歴はのべ8年。現在はクアラルンプール在住。旅は寄り道や偶然に発見が多いので自分で車を運転していくのが好き。