はじめまして、藤井敬子です。
局アナnet旅マイスターとして、ティーインストラクターとして世界中で楽しまれている紅茶を中心とした旅情報を発信していきたいと思っています。
紅茶と言えば、イギリス!ということで、ロンドンと近郊のお茶にまつわる史跡巡りをしてみました。まず宮殿で楽しまれた王妃さまたちのティータイムについてご紹介します。
英国の王室で初めてお茶を楽しんだのは、1662年チャールズ2世のもとにポルトガルから嫁いだキャサリン・オブブラガンザです。
ポルトガルで喫茶習慣があったキャサリンは嫁入りの際にお茶や中国製の茶器、砂糖などを持参しハンプトンコート、ウインザー城やサマセットハウスなどでお茶を楽しみ宮廷で喫茶習慣を広めました。ハンプトンコートやウインザー城ではキャサリンの生活を垣間見ることもできます。
その後名誉革命が起こり、オレンジ公ウィリアムとメアリー2世の共同統治が始まります。2人によってケンジントン宮殿(現在は、ウィリアム王子一家がお住まいの宮殿)が作られ王宮の一つとして使用されるようになりました。
2人はオランダで喫茶習慣があったため、ケンジントン宮殿などでお茶を楽しみました。
その後即位したアン女王も大変グルメで、執務中もお茶を手放さなかったと言われています。宮殿では王妃さまや女王さまたちの喫茶文化に触れることができます。
そのアン女王が1704年に作った温室が改装されてオランジェリーというティールームになっていて、アフタヌーンティーなどが楽しめます。
通常のアフタヌーンティーのほかにグルテンフリーのものがメニューにありました。これまでオランジェリーで何度かアフタヌーンティーをしていますが、グルテンフリーのものをメニューで見るのは初めてだったのでいただいてみました。
味が物足りないかもと少し心配しましたが、いただいてみるととても満足感がありました。
アン女王の頃、イギリスは福建省アモイに交易の拠点を持ち、お茶、陶磁器、漆など東洋の物が入ってくるようになり、東洋の神秘的で進んだ文化が愛されていたことがハンプトンコートやケンジントン宮殿などでもよく分かります。
そこで紅茶も雲南とセイロンの紅茶がブレンドされているロイヤル・ロンドン・ブレンドを選びました。香りが高くストレートで美味しくいただけます。
アン女王が喧騒から逃れて心豊かな時間を過ごしたオランジェリーで、アフタヌーンティーを楽しんでみてはいかがですか?
【データ】
店名:オランジェリー(The Orangery)
住所:Kensington Palace, Kensington Gardens, London W8 4PX
Tel:020 3166 6113
営業時間:10:00〜18:00
URL:https://kensingtonpalacepavilion.co.uk/
藤井 敬子
民放地方局アナウンサー退職後、大学院で持続可能な開発を学ぶ。西アフリカや東南アジアでのフィールド経験から、「紅茶」が女性の就業支援や地球環境保全に役立つことを発見!英国紅茶文化や世界中の紅茶情報を発信中!