オーチャードエリアに位置しながらも、リラックス感あふれる緑豊かなシャングリラホテル。広大な敷地は、まさに都会のリゾート。そんなシャングリラホテルのイタリアンダイニングが、「ザ・ウオーターフォール(The Waterfall)」です。こちらでは、今年2月にエグゼクティブシェフに就任した、ナポリ出身のマルコ・デ・ビンチェンティス(Marco De Vincentis)シェフの料理が楽しめます。目の前にはホテルのプールが広がり、明るい日差しが差し込む店内だけでなく、プールサイドの屋外の席で食事することもできます。一流ホテルならではの安心のサービスに加え、ちょっとドアを開ければ、外をお散歩できるので、お子様連れでも安心。ちょっとぐずった時の気分転換もできます。
ランチタイムはメインのみオーダーの、前菜とデザートがビュッフェとなっているセットの他、アラカルトからの注文もできます。まずは、たっぷりライチの実が入った、アイスティー(S$8.5)でスタート。エキゾティックなライチの香りに癒されます。マルコシェフは、新鮮な魚介類を使ったメニューが名物のナポリ出身、さらに手作りのパスタがお得意ということで、アラカルトから魚介系のトマトソースパスタ、そしてお店のおすすめという、牛肉のタリアータを中心にいただきました。
まずは、今シンガポールで大人気のポモドーリ・ブッラータ(S$25)。細かく刻んだトマトのサラダの上に、クリームを閉じ込めたブッラータが。ナイフを入れると出てくるトロトロのクリームが絶品。もちろん、トマトとの相性も抜群です。
そして、お店のおすすめのパスタ・アッロ・スコーリオパスタ(S$29)は、ムール貝やアサリなどをたっぷり使った磯の味を生かしたパスタ。上品な味のホタテがたっぷり入っていて、リングイネはもっちりとこしがあり、トマトソースに溶け込んだ貝のスープも、深いコクがあります。
イタリア語で「ギター」という意味を持つスパゲッティー二・アラ・キタッラ・アル・ラグー・ディ・クロスターチェ(S$29)は、海に面したアブルッツォ州の特産のパスタ。切り口が四角形になった麺を作るために、ギターの弦のように針金を張った道具を使って作ることからついた名前で、シェフの手作り。刻んだエビがたっぷり入り、加熱しすぎないぷりぷり感が楽しめます。
そして、メインはタリアータ・ディ・マンぞ・ルッコラ・エ・グラナ(S$45)オーストラリアのハンターバレー産の穀物肥育牛のテンダーロインのサラダ添え。焼き加減を聞いていただけるので、私はミディアムレアにしました。やわらかい肉質で、横に添えられたルッコラの苦みと、コクと塩気をプラスするパルメザンチーズが、肉の甘みを引き立てます。付け合わせのポテトも、なめらかな舌触りでもっちりとした味でした。
デザートは、お店一押しのティラミスとザバイオーネ(各S$15)。ティラミスはふんわりとしていて軽やかな口どけ。おなかいっぱいなはずなのにするりと入ってしまう一品です。伝統的には飲み物として親しまれていたというザバイオーネも、お店のシグネチャー。泡立てた卵黄のふんわり感で優しい口当たり、エスプレッソとモスカートワインが大人の味に仕上げています。ティラミスはデザートビュッフェでも小さなサイズで提供されていますよ。
のんびりラテ(S$8)を飲みながら過ごすと、ここがシンガポールの中心地ということを忘れてしまいそう。平日は、前菜類が食べ放題のアンティパスティビュッフェがS$25、さらにメインコースがついたビュッフェがS$45。週末はイタリアンビュッフェS$48もあります。(いずれもコーヒー、紅茶付き)マルコシェフの味が気軽に楽しめますよ。朝からずっと営業しているので、都会の中で、ゆっくりとくつろぎ、家族や友達とおしゃべりする、そんなシチュエーションにぴったりの、リラックス感あふれるレストランです。
【データ】
ザ・ウオーターフォール(The Waterfall)
営業時間:朝食 (6:30〜11:00)、軽食 (11:00〜12:00、15:00〜18:00)、ランチ(12:00〜15:00)、ディナー (18:00〜22:30)
住所:22 Orange Grove Road, Singapore 258350
電話: +65-6213-4769
最寄駅:MRTオーチャード駅から徒歩16分
仲山 今日子
元テレビ山梨、テレビ神奈川アナウンサー。現在はフリーアナウンサー、ディレクター、ライターとしてお仕事を受けています。シンガポールのテレビ局J Food & Culture TV 勤務、All Aboutシンガポールガイド。ブログ。趣味は海外秘境旅行&食べ歩き、現在約40カ国更新中。