一生に一度は体験してみたいホエールウォッチング。でも、ハワイやアラスカ、カナダ、ニュージーランドなどに行かないと見られないと思っている方は多いのでは。ところがなんと、実はココ、タイでもホエールウォッチングができるのをご存知だろうか?バンコクから1時間30分ほどで到着する、ホタルや水上マーケットで有名なアンパワーの近く、サムットソンクラーン県やサムットサコーン県に面したタイ湾に、ココ数年7〜12月頃、子育てをするためにクジラが何頭もやってくるのだ。
朝9時、ボートに乗り込み沖へと出発。「大きさはどれくらいだろう?」「本当に会えるのかな?」、期待ではやる気持ちを乗せて、ボートはゆっくり、クジラがいるというポイントへと進んでいく。出発から2時間、双眼鏡を手にした船頭がクジラの姿を探すものの、全く気配がない…。ポイントを少しずつ変えながら海を漂い、さらに1時間が経過。「もう今日は見られないのかな…」と、誰もが諦めかけたその瞬間、「あそこにいる!」。船頭が「あそこにいる!」声を張り上げた。
船頭さんが指をさした方向には、海面に何やらモニュメントのようなものが突き出ている…。細かい毛のようなヒゲのようなものがびっしりと生えた、そのモニュメントのようなものの口が閉じ、海の中へと沈んだかと思ったら次の瞬間、黒いつやつやした体が現れて背びれを見せてすいすいと泳ぎ、また水に中へと潜っていった…。そう、これは紛れも無くクジラの姿だったのだ!!突然の遭遇に一同は大興奮。そこからは何頭ものクジラが海面に口を開けて捕食する姿が次々に観察でき、その度に大きな歓声が響き渡った。
タイ湾にやってくるクジラは「Bryde’sWhale」という種類。世界最大のシロナガスクジラと同じナガスクジラ科で、体長は15〜16.5mにもなるのだとか。口の中に細かいヒゲがびっしり生えたヒゲ板を持つのが特徴。上あごのピンクが美しく、また性格も穏やかで、なんだか佇まいも優雅だ。
今年、クジラに会える期間は残りわずか。ぜひ、クジラと遭遇する大感動を味わってみてほしい。
【データ】
ホエールウォッチングツアー
URL:http://okuruma.asia/whale/