たくさんのランタンが空に舞う、とても幻想的なイベントが台湾にはあります。
「新北市平溪天燈節 」(平溪ランタンフェスティバル)と呼ばれるこちらのイベントは、毎年旧正月の時期に新北市の平渓と言う地域で行われます。現在は平溪や十分にて毎日あげることが出来る天燈(ランタン)は、昔、旧正月の最後の1日とされる元宵節の日にしか天燈をあげてはいけないといわれていたことから旧正月の時期に一斉に天燈を上げるこのイベントが始まったと言われています。
平溪ランタンフェスティバルは毎年旧正月の時期3回〜4回に日程をわけ行われ、台湾をはじめ世界中から人が集まるとても有名なイベントとなっています。
会場への行き方はMRTの木柵駅からシャトルバスが毎年出ているのでそれに乗って行くことをお薦めします。デジタル表示が見えづらくなっていますが、この日バスは「平渓 天燈」と書かれ、真ん中には天燈の絵がついています。
フェスティバル当日は厳しい交通規制があり、関係者と平渓の住民以外の自家用車(バイクも含めて)は午前中から夜遅くまで進入禁止となります。タクシーやツアーバスなども入ることが出来ませんのでシャトルバスもしくは電車で会場まで向かうのが一般的です。
このイベントの楽しみ方は色々ありますが、大きく分けると「見るだけでいい」というのと「参加してフェスティバルで天燈を飛ばしたい」と言う2つがあると思います。もしフェスティバル内で天燈を飛ばしたいと思う場合には出来るだけ早く会場に行ってください。フェスティバル内で天燈を上げるには人数の限りがあり、参加券が必要です。例年正午12時〜各回の所定の場所で参加券の配布が始まりますが、みなさん朝早くから並んでおり、あっという間に定数の参加券は無くなってしまいます。
例年「青桐國小」「平渓國中」「十分天燈広場」にて日を分けてイベントが行われますが、場所によってあげる天燈の数が違い、特に「青桐國小」「平渓國中」は小さな会場なので一度にあげるランタンの数が少ないです。
私は以前、朝10時列に並びましたが、もう既に数百人の人が並んでいました。
フェスティバル内では何度かに分けて天燈上げが行われます。チケットがとれたら自分が何回目かの組に入っているかによって夜の集合時間が変わりますのでチェックしてください。
シャトルバス以外の交通手段として台湾鉄道の平渓線を利用することもできます。当日はいつも以上にたくさんの人が利用するので乗れないことも多々ありますのでご注意を。
ランタンフェスティバルを見るだけでいいという方は昼ごろに平渓に到着することをお薦めします。イベント自体は18時頃から始まりますが、その時間に合わせてくるとすごい人で会場に入るのが困難です。
遅くとも15時頃には平渓に着くようにするのがベターですが、午後はシャトルバスも込み合って長蛇の列になるのでその時間も計算してくるようにした方が良いです。
フェスティバルを見に来る人たちは地元の人たちやプロアマのカメラマンさんなども多く、いい場所は早朝から三脚で抑えられていたりします。三脚などがあれば場所取りをして、始まるまでの間平渓観光なども可能ですが、移動させられたり、場所が取られたりのトラブルもつきものなので予め心構えを。
私は昼12時頃から6時間ほどじっと始まるのを座って待っていたこともあります。いい場所で見ようと思うと忍耐力も必要です。折りたたみ椅子や防寒具などを持っていくことをお薦めします。さらに山間で天気が崩れやすい平渓は雨具も持っていくことをお薦めします。ただ、イベントが始まると傘をさしてはいけない(後ろの人が見えなくなるので)そうなので合羽などを持っていくのがおススメです。
あたりが暗くなった18時頃イベントがスタートします。台湾でも有数の大きなイベントなので台湾の有名歌手やグループのライブなども行われます。天燈あげだけでなくC-POPなども楽しめるイベントです。
さらに新北市の市長さんなどもかけつけ天燈あげに参加します。以前は馬総統も参加して天燈あげをしました。
舞台では毎回大きな巨大天燈上げも行われます。ゲストが願いを書き込んだりしている間にフェスティバル参加者たちもボランティアのみなさんに手伝ってもらって天燈あげの準備をします。
司会者の掛け声で一斉に天燈を飛ばします。暗い空に上がって行く天燈は本当に美しく、幻想的な雰囲気です。
天燈を上げる際には願い事がかなうように天燈に願いを書いて飛ばします。みんなの願いが込められた天燈が空高く上がって行く様子はとても美しく、感動します。映画「塔の上のラプンツェル」の中でも天燈上げを見に行くシーンがありましたが、実際に映画の中のような幻想的な雰囲気に包まれます。
2013年のイベントではちょうど元宵節が2月14日のバレンタインデーにあたり、♡型のランタンを飛ばすという試みも行われました。
ハート型のランタンはとてもかわいくて、空に飛んでいく様子はとても特別なものでした。
山間の街、平渓で行われる天燈節は見に行くのはとても大変で体力がいるのですが、実際に空を舞うランタンを見ると本当に感動してきてよかったと思えるフェスティバルです。
例年新年に入ってからその年のオフィシャルWebサイトがオープンになってイベントの詳細が分かるようになりますので、気になる人はチェックしてみてください。
【データ】
新北市平溪天燈節 (Pingxi Sky Lantern Special Event)
2015年度版Webサイト URL:https://tour.ntpc.gov.tw/?redirect=home