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空き時間には小さくても充実のパリ「ドラクロワ美術館」へ

   
加藤 亨延
加藤 亨延
 
ドラクロワ美術館

多く時間があるわけではないけど、ルーブル美術館など大規模なスポットへは行けないな、というスケジュールの空き具合があると思います。そんな時に私がふらりと訪れるのが、サンジェルマン・デ・プレにあるドラクロワ美術館。こじんまりとした美術館ながら納得のコレクションで、充実度も高いです。地域柄、ショッピングの合間にもいいですね。

この広場の左隅が入口

場所は少し分かりづらいかも。サンジェルマン・デ・プレ教会北のアベイ通りを東へ、北北東に延びるフェルステンベル通りに入ります。すると中央に街灯と木々が立つ、こじんまりとした広場に着きます。美術館はその北西の角に位置しています。目立つ入口ではないため、近くで美術館を探す観光客の姿もしばしば。この辺りは美術ギャラリーなどが集まる静かな地区で、雰囲気はとても良いです。

展示室内

建物内に入ったら、まず2階へ案内されます。館内には、ドラクロワの作品や日記などが並びます。建物自体はドラクロワがサン・シュルピス教会の壁画を制作していた当時の住まいを使ったもの。ドラクロワ本人が住んでいた空間で見る彼の作品は、とても雰囲気があります。

中庭とアトリエを繋ぐ階段

最初の展示室を見終わったら、次はもう一方の扉から中庭へ。庭へ向かう途中に、もう1つの展示室があるので、そこへ行きましょう。ここがアトリエです。高い開放的な天井の部屋に、彼の作品が並んでいます。パレットなども展示され、当時の様子が伝わってくるようです。

アトリエ内

アトリエ見学が終わったら、階段から中庭へ下りましょう。晴れた日はここで少し休憩してもいいですね。中央に広がる芝生には、近所の猫が日向ぼっこにやってくることもあります。今まで見てきた作品を思い返しつつ、一息ついたら今来た道を入口へ。美術館入口の1階にはショップがあります。

中庭

ドラクロワ美術館は、規模こそ大きくありませんが、家、アトリエ、中庭とバランス良い配置の美術館です。展示数も疲れない程度の数で、それぞれの作品をじっくりと堪能できます。周囲の閑静な雰囲気と相まって、パリの喧騒に疲れた時には、おすすめのスポットです。

【データ】
店名:ドラクロワ美術館(Musée national Eugène-Delacroix)
住所:6, Rue de Furstenberg 75006 Paris
Tel:01 44 41 86 50
URL:http://www.musee-delacroix.fr/fr/
開館時間:9:30〜17:30(入場は閉館30分前まで)
参観料:7ユーロ

加藤 亨延

加藤 亨延
ジャーナリスト。日本の雑誌に海外事情を寄稿。専門は日・英・仏の比較文化。ロンドンにて公共政策学修士を修了後、東京で雑誌、ガイドブック制作に携わる。2009年9月よりパリ在住。取材などで訪れた先は約60ヵ国800都市。現地コーディネートも担当。趣味は飲物。各国蔵元とミネラルウォーターの源泉へ足を運ぶことがライフワーク。フランス/パリの旬の話題を中心に更新していきます。ご連絡はこちらまで。

    

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