トゥルクから車で1時間半ほど、夏の終わりに群島地方の小さな島、ヴェルクアのプチホテル、ヴァイヘラ・ビレッジに泊まってみました。
トゥルクから1時間ほど町を出ると、すっかり田舎の雰囲気。まず面白いのは、島の間をロッシ(Lossi)と呼ばれる渡し舟で渡ります。大きな島の間では車やバスが一度に20台ほど乗れるもの、小さいものだと5,6台乗れるものがあります。公共の交通手段で、無料で使用できます。
ヴェルクアは1年を通した人口が30人あまりという本当に小さい島。夏の間だけ島のコテッジで過ごす、という人が多いので、「夏の人口」が増えるのです。確かに、ここで冬を過ごすのはきついと思います。
早速、近くの森に探検に。ブルーベリーを摘むのが目的です。フィンランドでは、森でとれるベリーやきのこは「万人の権利」として、私有地でも誰でもとっていいことになっています。ブルーベリーは背の低い枝になるので、手で摘むのはけっこう根気が必要です。今年の夏は雨が多かったので、豊作でした。森に入るのが好きなフィンランド人は、ひと夏に何リットルもつんで冬用に冷凍する人も多いです。
1リットルほどのブルーベリーが摘めたでしょうか。レストランのテラスで一休み。夏シーズン最後の週末で、バンドの演奏もありました。
微妙なピンク色の夕暮れ。自然に囲まれて1日を過ごすと、やっぱり癒されます。エネルギー充電の週末でした。
森を歩いてみたい方に。ヘルシンキからはヌークシオ国立公園や、トゥルクからはルイッサロ半島など、町から少し出ると森はいくらでもあります。どこに行けばよいかわからない、ひとりでは不安、という方には、現地フォレストウォークツアーもあります。
私は方向音痴なので、小路の見えるところから離れないことにしています。森にひとりでずんずん入っていき、クランベリーがたくさんなっているところを見つけたから、と翌日同じところにちゃんと戻れるフィンランド人を尊敬の目で見てしまいます。
【データ】
ヴァイヘラ・ビレッジ (Vaihela Village)
住所: Vaihela Village, 21195 Velkua
URL:http://www.vaihelavillage.com/
宿泊夏季のみ 冬季は問い合わせ
オフィス ウタノ (Office Utano)
URL: http://www.officeutano.fi/
日本人向けに、フォレストランチなどのツアーを提供
林 恵美
関西外大からフィンランドに留学、大学卒業後、トゥルクに移住して今年で20年。現在、トゥルク地域開発センターでビジネス開発に関わっています。個人旅行のテーマは料理・食べること・写真。好奇心に任せて市場やスークを歩き回るのも大好きです。これらを題材にフィンランドやその他の国のお気に入りの町をご紹介したいと思います。
ご連絡はこちら: megumi_turku@yahoo.co.jp