日本からパリへ入る人の多くは、パリの玄関口シャルル・ド・ゴール空港(CDG:別名ロワシー空港)へ、最初に降り立つことが多いと思います。CDG空港から市内まではタクシー、バス、列車の3手段ありますが、どれを使うのが良いのでしょうか。
まず、もっとも楽なのがタクシー。空港からパリ市内までの運賃は(その時の混み具合で前後しますが)毎回60ユーロ前後くらいです。言葉に自信がない人は、分かりやすくあらかじめ住所を書いた紙などを、運転手に見せられるようにしておきましょう。
注意すべきは、空港の到着ゲートからタクシー乗り場の間に、白タク(ライセンスを持っていない違法タクシー)の運転手がいて「タクシー? 」と声をかけてきます。彼らの中には、もちろんちゃんと連れて行ってくれる人もいるかもしれませんが、大抵はボラれるため、タクシーはタクシー乗り場周辺ではなく、確実にタクシー乗り場に着いてから乗りましょう。
次に観光客がよく使う手段がバスです。ロワシーバスとエールフランスバスは空港・市内間でダイレクトに運行され、途中で地元の人は乗り込んで来ません。一方で東駅およびナシオンを繋ぐバスは、直通ではないため地元の人も使います。
ロワシーバスはCDG空港とオペラ(オペラ座裏)を繋ぎます。
■オペラ
所要時間:75分
パリ市内バス停:11 Rue Scribe 75009 Paris
運行時間(CDG空港):5:45〜23:00(CDGターミナル2)
運行時間(パリ市内):6:00〜24:30
運行間隔:15〜20分
運賃:11ユーロ(2015年現在)
市内に向かうエールフランスバスは、CDG空港と凱旋門方面(ポルト・マイヨー経由)およびモンパルナス駅方面(リヨン駅経由)の2系統あります。ターミナル2E/Fから順に同B/D、同A/C、ターミナル1に停車し、市内へ向かいます。
■凱旋門(ポルト・マイヨー経由)
所要時間:60分(ポルト・マイヨーまでは50分)
凱旋門バス停:1 Avenue Carnot 75017 Paris
運行時間(CDG空港ターミナル2E/F発):5:45〜23:00
運行時間(凱旋門発):5:45〜23:00
運行間隔:30分
運賃:17ユーロ(2015年現在)
■モンパルナス駅(リヨン駅経由)
所要時間:75分(ポルト・マイヨーまでは60分)
モンパルナスバス停:Rue du Commandant Mouchotte 75014 Paris
運行時間(CDG空港ターミナル2E/F発):6:00〜22:30
運行時間(モンパルナス駅発):5:30〜22:30
運行間隔:30分
運賃:17.50ユーロ(2015年現在)
東駅またはナシオン広場を繋ぐバスは、各バス停に停車していくため、所要時間は長めです。
■東駅(350番)
所要時間:70〜90分
東駅バス停:76 Boulevard de Strasbourg 75010 Paris
運行時間(CDG空港):5:33〜21:30
運行時間(東駅発):6:05〜22:30
運行間隔:15〜35分
運賃:6ユーロまたはRATPのTicket3枚(2015年現在)
■ナシオン(351番)
所要時間:70〜90分
東駅バス停:2 Avenue du Trône 75010 Paris
運行時間(CDG空港):5:35〜20:20
運行時間(東駅発):7:00〜21:37
運行間隔:15〜35分
運賃:6ユーロまたはRATPのTicket3枚(2015年現在)
3つ目の手段として、市内までもっとも安く行けるのが列車(RER B線)です。ターミナル1および2にある駅から乗車できます。運賃は安いですが、市内に着くまでに治安の悪いパリ北郊外を通り、地元の人も使うため、直通バスと比べて治安面の不安はあります。
所要時間:25〜30分
運行時間(シャトレ・レ・アール駅発の場合):5:18〜24:03
運行時間(CDG空港発):4:50〜23:50
運行間隔:10〜20分
運賃:10ユーロ(2015年現在)
加藤 亨延
ジャーナリスト。日本の雑誌に海外事情を寄稿。専門は日・英・仏の比較文化。ロンドンにて公共政策学修士を修了後、東京で雑誌、ガイドブック制作に携わる。2009年9月よりパリ在住。取材などで訪れた先は約60ヵ国800都市。現地コーディネートも担当。趣味は飲物。各国蔵元とミネラルウォーターの源泉へ足を運ぶことがライフワーク。フランス/パリの旬の話題を中心に更新していきます。ご連絡はこちらまで。