南米を代表する遺跡のひとつ、ペルーにある空中都市マチュピチュ。そんなマチュピチュへは、近くに位置する都市「クスコ」を起点に向かうことになります。クスコから列車に乗ってマチュピチュのすぐ近くにあるマチュピチュ村(別名:アグアカリエンテス)へ向かい、その村からバスで山を登りマチュピチュの遺跡へと向かうのが一般的。実は、クスコからマチュピチュへ向かう上で、列車を使わない密かに人気の行き方がある事をご存じでしょうか?それは、「線路の上を歩いて」マチュピチュ村へと向かうこと!
近い都市とは言えど、クスコからマチュピチュ村までは距離があるので、バンに乗って朝クスコを出発し、マチュピチュ村から程近い場所にある「水力発電所」まで向かいます。水力発電所に到着したら、バンを降りて、マチュピチュ村へと続くトレッキングコースの入口へ。入口を過ぎたら、いよいよマチュピチュへ向けトレッキング開始!
歩き始めて程なく列車の駅がありますが、列車に乗車はせず、その先にあるバナナの木が生い茂る坂を登り、後はマチュピチュ村を目指してひたすら線路に沿って歩いていく。線路の上を歩いていくなんて、まるで映画「スタンド・バイ・ミー」さながら。現在も使用されている線路なので、途中でマチュピチュへ向かう列車を間近で見送るなんて一幕もあり。
このコースはクスコから列車を使用するよりも交通費が安価に済むので、節約派のバックパッカー達に人気。そして、トレッキング好きの方々にもオススメ。一本道であり、同様にマチュピチュ目指して歩いている方々も多いので、道に迷うことも少なく安心。
暗くなる前にマチュピチュ村に到着したいものですが、日が暮れて暗くなってからも歩き続けた方にのみ見れるとっておきの光景も。
それは、蛍!線路沿いにマチュピチュ村まで続く川が流れていることもあり、この付近には蛍が生息しているんです。右に左にと、あちらこちらで輝く蛍の光に目を奪われながら暗闇の中を歩いていきます。
そうこうしている内に街の灯りが見え始め、個人差はあるものの歩き始めてから3時間前後でマチュピチュ村へ到着。
その日はマチュピチュ村へ宿泊し、翌朝マチュピチュ(遺跡)を目指して山を登ります。村からマチュピチュの入口まではバスも運行していますが、まだまだ体力に余裕がある方は、マチュピチュの入口まで山を登っていくことももちろん可能!バスでは村からマチュピチュまでくねくね登って行く車道を、ほぼ真っ直ぐに突っ切って進んで行く約一時間程のトレッキングコースになっています。
マチュピチュに到着したら、思う存分遺跡を堪能し、こんな山の上にあった文明が栄えていた時代に想い馳せてみましょう。
列車での移動に比べると時間も体力も必要ですが、マチュピチュへの旅をより濃いものにしたい方、ぜひ、線路の上を歩いてマチュピチュを目指してみてはいかがでしょうか。