世界遺産ジョージタウンやビーチリゾートで知られるマレーシアのペナン島。実は、グルメの島としても有名なことをご存知でしょうか?安くておいしい屋台料理が人気ですが、それだけではありません。ジョージタウンには、レトロでおしゃれな雰囲気のお店で、ゆったりとおいしい料理を食べられるレストランがたくさんあります。その中でも、特におすすめのお店を3つご紹介したいと思います。
最初にご紹介するのは、セブンテラスというブティックホテルに併設されているレストラン「ケバヤ」です。19世紀前半に建てられた中国建築のショップハウスを改装した建物で、プラナカン邸宅の内装が再現された豪華な空間でゆったりと食事を楽しむことができます。
細かい螺鈿細工が施されたテーブルやいす、幾何学的な文様の入ったカラフルなタイル、精緻な透かし彫りに金箔が施された扉など美術館にでもありそうな調度品の数々が雰囲気を盛り上げてくれます。
このお店で食べられるのは、現代風にアレンジされたニョニャ料理です。
写真は海老のすり身にハーブとスパイスを加え、サトウキビの茎に巻きつけて焼いたチャオトムという料理です。プリプリとした食感、海老のうまみ、ハーブとスパイスの香りが絶妙にマッチした逸品です。
なお、プラナカンとは、15世紀以降に交易のために中国から渡ってきた人々と現地の女性たちの間に生まれた子孫のことで、男性をババ、女性をニョニャと呼びました。このことから、プラナカンの中国料理とマレー料理をミックスした独特の料理は、ニョニャ料理と呼ばれています。
営業はディナーのみで、料理は100リンギットのコースのみです。アペタイザー、野菜、メイン、デザートから各1品を選択します。
デザートもハイレベルです。写真は、パッションフルーツのパンナコッタです。甘さと酸っぱさが絶妙にマッチした味もさることながら、お皿の優雅な模様とパンナコッタの黄色がとてもきれいです。
続いて2軒目もホテルに併設されたレストランで、イエケンカフェバーをご紹介します。人気のブティックホテル、イエケンホテルの敷地内にあります。
鮮やかのブルーの壁が印象的なレトロモダンな装飾が施された店内の様子です。赤いソファーに座り、丸テーブルを囲んで数人で楽しく食事するのにもってこいのお店です。
このお店の名物は、海南島出身のタンシェフが作る絶品の海南チキンライスです。ただし、このチキンライスは前日までに予約が必要で、鶏一羽単位での注文になります。4人~5人ぐらいで食べるのにちょうどよい量です。
もちろん、チキンライス以外にもいろいろな料理があります。そのなかでもお勧めなのが、ハイナンミーです。鶏、シーフード、野菜などが入ったグレービーソースの焼きそばです。太めの卵麺がにソースがよく絡みます。
3件目はチャイナハウスです。こちらもショップハウスを改装したお店です。間口は狭いのに、奥行きはなんと120メートルもあります。
ジョージタウンの人気スポット、アルメニア通りの近くにあります。
内部はきれいに改装されているものの、ショップハウスの原型がかなり残っています。店内はショップ、カフェ、レストラン、ギャラリーと多目的ホールに別れており、歩き回ってみるのも楽しいです。
120メートルある店内を進んでいくと、途中で中庭に出ます。木陰のテーブル席もいい感じです。
このお店はランチがお勧めです。写真は、Bennto Box Special(25リンギット)です。
日本のお弁当のようですが、中身はフュージョン料理です。
内容は日によって変わります。
ケーキの品ぞろえも豊富です。
バリスタが入れた本格コーヒーも楽しめますので、喫茶店として利用するのもいいですね。ペナンの日差しはきついので、散策途中に一息いれるのにもってこいです。
【店舗データ】
ケバヤ
住所:Seven Terraces, Stewart Lane, Georgetowa, 10200 Penang
営業時間:18:00-22:00
休業日:年中無休
イエンケンカフェバー
住所:Yeng Keng Hotel, 362 & 366, Georgetown, 10200 Penang
営業時間:12:00-22:00
休業日:不定休
チャイナハウス
住所:153 & 155 Beach Street 183B Victirua Street 10300 George Town, Penang
営業時間:9:00-23:00
休業日:年中無休
阿部 吾郎
24年間旅行会社に勤務した後、2013年に独立し「トラベルガイド株式会社」を設立。「人がそこに行きたくなる写真」をテーマに国内外で写真撮影を行っている。同社が運営するマレーシアの旅行情報サイト、トラベルガイド・マレーシアにも自身で撮影した写真が多数使われている。その他、旅行写真素材の販売、旅行記事の執筆、旅行会社へのコンサルティングなどを手掛る。最近はマレーシアに年4~5回程度渡航。その他、旅行会社時代の経験も含め得意な方面は、台湾、香港、マカオ、シンガポール、アイスランドなど。