エッフェル塔や凱旋門などモニュメント巡りも楽しいですが、パリ観光で忘れてはならないのが街歩き。市内各所にある屋根付きアーケード街「パッサージュ」は、外せないスポットです。
その中でも「パッサージュ・デ・パノラマ」はパリで最も歴史のあるパッサージュ。ビストロやカフェ、切手商、雑貨店など、「食べる」「飲む」「買う」「見る」をすべて満たしてくれる場所なのです。さあ、中に入ってみましょう!
まず最初に飛び込んでくるのが「ヴィクトリア・ステーション(Victoria Station)」というレストラン。ここは、かつての豪華列車の車内をイメージした内装のレストランです。それぞれのテーブルが車両のコンパートメントのようになっています。
ヴィクトリア・ステーションを抜けると目に飛び込んでくるのがカフェ、そして切手商。パッサージュ・デ・パノラマは切手商が集まる通りとしても有名で、お値打ちな値段で買えるものもあるため、パリ記念のお土産にぴったりです。
ビストロもいくつかあります。ここのパッサージュの良さは、とても庶民的だというところ。肩肘張らずに入れるお店が連なっています。もちろん値段も安めです。
木目と赤のチェックがかわいいビストロ「バー・デ・ヴァリエテ(Bar des Varietes)」の隣にある雑貨店「ローラン・メスマー(Laurent MESSMER)」は、パッサージュ・デ・パノラマにある商店組合の会長さんのお店。日本びいきで、店内には日本の美術品も飾られています。
じつはこのパッサージュ・デ・パノラマ、今年、名古屋にある円頓寺商店街と姉妹提携をしました。それを記念して、今夏の音楽の祭日(Fête de la Musique)日には、日本の夏祭りも行われました。
パッサージュ自体は庶民的ですが、ミシュランガイドで2つ星を取ったレストラン「パッサージュ53(passage53)」も入っています。ここをお目当てに同パッサージュを訪れる人も多いのでは? 加えてパッサージュ53が出す餃子専門店「ギョウザ・バー(Gyoza Bar)」や、グルテンフリーのレストラン「ノグル(Noglu)」もあります。その他にも個性的なカフェやレストラン、バーが並んでいます。
楽しみ方によっては何時間でもいられるパッサージュ・デ・パノラマ。パリ観光の1つに加えない手はないですね!
加藤 亨延
ジャーナリスト。日本の雑誌に海外事情を寄稿。専門は日・英・仏の比較文化。ロンドンにて公共政策学修士を修了後、東京で雑誌、ガイドブック制作に携わる。2009年9月よりパリ在住。取材などで訪れた先は約60ヵ国800都市。現地コーディネートも担当。趣味は飲物。各国蔵元とミネラルウォーターの源泉へ足を運ぶことがライフワーク。フランス/パリの旬の話題を中心に更新していきます。ご連絡はこちらまで。