ミュンヘンといえば、ノイシュヴァインシュタイン城! しかし、ちょっと待って! そのノイシュヴァインシュタイン城建築を命じたルードウィク2世(ルードウィヒ2世とも呼ばれます。)の産まれたニンフェンブルグ城を忘れてはいませんか。
ミュンヘンの中央駅からトラム(路面電車)1本で約20分のところにあるニンフェンブルグ城。
これからご案内いたしますね。
中央駅から約20分、ミュンヘン市内を眺めながらトラム17番に揺られて、着くのはその名もシュロス・ニンフェンブルグ(Schloss Nymphenburg)駅。
駅からお城自体までは歩いて5分ほど。その間、運河を泳ぐ鮒や鴨、それからたまに白鳥の姿が見れます。
バロック調の少しクリーム色のかかったお城。これがニンフェンブルグ城です。
建設され始めたのは1664年。すでに350年以上建つお城です。
ニンフェンブルグ城は歴代のバイエルン支配者に愛されてきました。建設を命じたバイエルン選帝侯フェルディナント・マリアに始まり、その息子マクシミリアン2世エマヌエルはお城の中央から南北に通じる部分を拡張、さらにその息子で神聖ローマ皇帝カール7世は庭園とその周辺の建物を整備させました。初代バイエルン王であるマクシミリアン1世はこのお城で亡くなり、ルードヴィヒ1世は美人画廊をここに収集・公開させ、有名なあのルードウィク2世はここで産まれています。さらに、一般公開されている今でもそのバイエルン王家の末裔であるバイエルン公がその一角に住んでいます。もしかしたら、その姿を見ることができるかもしれませんね。
ニンフェンブルグ城は庭園がとても広大。20ヘクタール(東京ドーム約4個分)あり、宮殿の西側にはギリシャ神話に基づいた彫刻が並んでいます。さらにその脇には花壇が並び、春から夏の末までは訪れる人の目を楽しませています。
庭園にある大きな2つの噴水は、目を楽しませてくれるのは春から秋まで。冬は凍ってしまうため、水が止められてしまいます。(下記のようになります)
このお城の建築に至ったお話はとてもロマンチック。1650年、時のバイエルン選帝侯フェルディナンド・マリアはイタリアの王女ヘンリエッテと結婚します。しかし11年経ってもお世継ぎの男児が産まれず。ヘンリエッテは神に祈りを捧げ、男児が産まれたら教会を建てることを約束します。一方のフェルディナンドはもし男児が産まれたら、ヘンリエッテのために城を建築すると約束します。すると翌年に男児が誕生。これを祝して建てられたのがニンフェンブルグ城。ちなみにヘンリエッテが神と約束した教会はテアティーナ教会と呼ばれ、ミュンヘン市内にあります。
建物の中の美人画廊や陶器工房とそのコレクション、馬車博物館、室内植物園、それから「人類と自然に関する博物館(Museum Mensch und Natur)」を回るのもお忘れなく。特に、陶器の精巧さと歎美さには定評があり、お土産としても人気。また、美人画廊で気に入った女性の画像があった場合には、お城の1階にあるお土産店でポストカードが購入できます。
疲れたら庭園にあるカフェで一息。
私の案内はここまでです。市内なのにゆったりした時の流れるニンフェンブルグ城、ミュンヘンにいらっしゃる際には是非訪問リストに入れておいてくださいね!
【ニンフェンブルグ城 データ】
住所:アインガング19 ミュンヘン(Eingang 19 München)
電話:+49(89)-179080
営業時間:4月~10月15日9:00~18:00
10月16日~3月、10:00~16:00
閉館日なし(ただし、元旦・懺悔の火曜日・12/24、25、31はお休み)
交通:Tram 17 Amalienburgstrasse行きに乗り、Schloss Nymphenburg駅で下車、徒歩5分
URL:http://www.schloesser.bayern.de/englisch/palace/objects/ny_schl.htm(英語あり)