こんな景色見たことない！北アイスランドの絶景

アイスランド第3弾は、北アイスランドの絶景をご紹介します。
アイスランド第2の都市、アークレイリーを中心とする地域で、火山の噴火や地殻変動でできた他では見られない絶景が多い場所です。
そんな北アイスランドの名所を順次ご紹介してまいります。
まず最初は、溶岩台地を流れる川が平地に突然現れる滝に轟音と共に流れ落ちる、ゴーザフォスの滝です。

西暦1000年ごろ、それまでのヴァイキングの神々への信仰をやめ、キリスト教に改宗することが議会で決まりました。その時、神々の偶像をこの滝に投げ入れたと伝えられています。これが、ゴーザフォス（神々の滝）というこの滝の名の由来です。

ミーヴァトン湖です。アイスランドで3番目に大きな湖です。ミーヴァトンとは「蚊の湖」を意味し、夏になると大量のユスリカが発生し巨大な蚊柱ができます。
溶岩の流れが河の流れをせき止めてできた湖で、湖と陸地が複雑に入り組んでおり、多くの絶景ポイントがあります。
上の写真の左端や右奥にクレーターが見えます。これは、プセウドと呼ばれる疑似クレーターです。高熱の溶岩が地下水に触れて水蒸気爆発を起こした際にできるものです。

プセウドの縁を散策できるコースもあります。縁を歩く人の大きさとの対比で、このクレーターの大きさがわかります。かなり大規模な水蒸気爆発があったことが想像できます。

ミーヴァトン湖の東側にある地熱地帯「ナゥマフィヤットル」です。硫黄の臭いが立ち込める荒涼とした土地が広がっています。地面が盛り上がり、先端から熱い蒸気が噴き出しています。その周辺の土は硫黄で黄色く染まっています。

別府の坊主地獄のように、ボコボコと音をたてながら泥水が湧きだしています。ナゥマフィヤットルでは、このような光景があちこちで見られます。

ミーヴァトン湖から、100kmほど北上した場所にある「アウスヴィルギ」です。
切り立った絶壁に三方を囲まれた長さ3.5ｋｍの馬蹄形の谷です。谷底には、アイスランドでは珍しい、森林が広がっています。この谷底の一番奥で見られるのが上の写真の風景です。今は、小さな滝があるだけですが、昔は大きな滝があり、川の流れによってこの地形が出来上がったと言われています。地殻変動で川の流れが変わったため、水が流れ込まなくなり現在のような状態になりました。

谷の一番奥の、少し高い場所から振り返ってみた風景です。馬蹄形の谷底の様子が分かると思います。滝の音と鳥たち鳴き声が岩壁に反響し、独特の雰囲気を作り出しています。間違いなく、この場所でしか見られない不思議な光景です。

フーザヴィークという港です。アウスヴィルギからさらに60kmほど北東に進んだ場所にあります。

フーザヴィークは、大きな湾の内側にある港です。なんと、この湾内でクジラが見られます。船で遠く沖まで出ることなくホエールウォッチングができます。この写真を撮影したのは6月初旬ですが、まだまだ雪が多く残る湾内の美しい風景を眺めながら船に揺られます。

20分~30分航行すると、イルカの群れやクジラに遭遇しました（季節や天候などの条件により異なります）。こんなに簡単にホエールウォッチングができる場所は、世界にもそう多くはありません。

クジラのジャンプや潮吹きを何度も見ることができました。しかし、これらは一瞬の出来事でどの方向に見られるか予想がつきません。このため、写真に収めるのはなかなか難しくクジラの尾びれが海に沈む瞬間を撮るのがやっとでした。

最後に、アイスランド第2の都市「アークレイリー」をご紹介します。エイヤフィヨルズルというフィヨルドの奥にある街で、9世紀にスカンジナビア半島から移住してきた人々が定住してできたという、古い歴史を持っています。18世紀にデンマークとの貿易港として栄えました。レイキャヴィークに次いで、アイスランドで2番目に大きい都市ですが、それでも人口は1万5千人ほどです。

アークレイリーの中心街です。派手さはありませんが、素朴で美しい街並みです。

丘の上からアークレイリーの街を見下ろした風景です。右奥の建物は教会です。この写真を見ると、この街がフィヨルドの奥にあることが少し実感できると思います。

「ゴールデンサークル」「南部海岸地区」そして今回の「北アイスランド」と3回にわたって、アイスランドの絶景を紹介してまいりました。アイスランドシリーズは、一旦これにて終了です。もう少し先になると思いますが、新たにアイスランドを取材して、最新事情をお伝えする予定です。お楽しみに！