フランスの窓口は何といってもパリの空港。北のシャルル・ド・ゴール空港と、南のオルリー空港。
パリまで飛行機で来て、そのあとTGVで、更に別な都市へ移動する予定の方。
航空券と一緒にTGVのチケットも買えるのをご存知でしょうか。
名付けてテージェーヴェーエール(TGV AIR)と呼ばれるこのサービス。
エールフランスを始めとする12の航空会社とフランス国鉄との提携によるものです。
エールフランス以外の航空会社は下の通り。
エール・オーストラル(Air Austral), エール・カライブ(Air Caraïbes), エア・タヒチ・ヌイ(Air TahitiNui), キャセイパシフィック(Cathay Pacific), コルセア(Corsair), エミレーツ航空(Emirates), エティハド航空(Etihad Airways), マレーシア航空(Malaysia airlines), カタール航空(Qatar Airways), スリランカ航空(Srilankan Airlines),ベトナム航空(Vietnam Airlines)
フランス国鉄のサイトか、航空会社のサイト、もしくは旅行会社を通して、予約が可能です。
私もよく利用するのですが、例えば、エールフランスで東京へ行くとき、エールフランスのサイトで、リール〜東京と選択すれば、自動的にリール〜パリ空港間は、TGVの時刻が表示され、乗り継ぎ便のような感覚で予約することができます。
利用者のメリットは下の3点。
1.航空券とTGVのチケットを別々に買うよりもお得。
2.飛行機が遅れた時は、自動的に次の列車に乗せてもらえるので安心。
3.航空会社によっては、TGV移動の距離もマイルとしてつけてくれる。
飛行機の遅れが出ても、焦らなくて済むというのは、一番の利点に思えます。
ただ、一つ残念なのは、私の経験では、TGV AIRで予約すると、事前チェックインをインターネットでできないこと。当日空港でチェックインするしかないので、事前チェックインを済ませている場合よりも、空港で長く並ぶ必要が出てきます。
気になる乗り継ぎですが、いたって簡単です。まず飛行機で到着する人は、荷物を受け取ってから、到着した空港のフランス国鉄の駅の「TGV AIR」と書かれた窓口へ行きます。
そこでE-ticketを見せれば、乗るべきTGVのチケットがもらえます。
逆に、まず空港までTGV移動の場合も、要領は同じです。TGV発車の24時間〜20分前までに駅のTGV AIR窓口へ行き、E-ticketを見せれば、TGVチケットがもらえます。パスポート提示が求められることもあるので、準備しておきましょう。
TGV AIRで行けるのは、下の20都市。
ブリュッセル(Bruxelles)、リール(Lille-Europe)、シャンパーニュ・アルデンヌ(Champagne-Ardenne TGV)、ロレーヌ(Lorraine TGV)、ストラスブール(Strasbourg)、ルマン(Le Mans)、レンヌ(Rennes)、アンジェ(Angers)、ナント(Nantes)、サン・ピエール・デ・コール(St.-Pierre-des-Corps)、ポワティエ(Poitiers)、ボルドー(Bordeaux)、リヨン・パール・ディュ(Lyon-Part-Dieu)、ヴァランス(Valence-TGV Rhône Alpes Sud)、ニーム(Nîmes)、モンペリエ(Montpellier)、アヴィニヨン(Avignon-TGV)、エクサン・プロヴァンス(Aix-en-Provence-TGV)、マルセイユ・サン・シャルル(Marseille-St-Charles)、トゥーロン(Toulon)。
フランス国鉄TGV AIR予約ページ
https://www.oui.sncf/aide/nouvelle-offre-hotel
フランス国鉄TGV AIR説明ページ
https://images.trvl-media.com/media/content/expvsc/graphics/v29/docs/Documentation_TGV-AIR_2015.pdf
(2015/07/26)
冠 ゆき
山田流箏曲名取。1994年より渡仏。大学院での研究の傍ら、大学や専門学校で日本語日本文化講師を勤める。2000年より、ポーランド、イタリア、中国の生活を経た後、2013年フランスに戻る。旅好きでもあり、今までに訪れた国は約40カ国。六ヶ国語を解する能力と多様な文化に身をおいてきた経験を活かし、柔軟かつ相対的視点から、フランスと世界のあれこれを切り取り、webマガジンCafeglobe、とっておきのフランスInfoなどで日本に紹介中。