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韓国には80年前から日本人が通っていたウナギの老舗があるらしい

   
八田 靖史
八田 靖史
 

韓国には80年前から日本人が通っていたウナギの老舗があるらしい

チャンオグイ(ウナギ焼き)は韓国でも高級料理の扱い

日本に土用の丑の日があるように、韓国には「伏日(ポンナル)」があります。夏バテ予防のためにサムゲタン(ひな鶏と高麗人参のスープ)を食べる日。良質のタンパク質と、高麗人参などの漢方材を摂取し、夏の暑さを乗り切ろうという考え方です。

伏日は真夏の暑い時期に3度あり、2015年の場合は、7月13日、23日、8月12日(毎年少しずつ違います)。この日、韓国にいると、サムゲタン専門店前にできる大行列を見ることができるはずです。

ひな鶏を丸ごと使うサムゲタンはボリュームもたっぷり

一方で、土用の丑の日をチェックしてみると、今年は二の丑まであって7月24日、8月5日が該当。日本人としてはウナギも当然見過ごせないので、韓国好きはサムゲタンも食べてウナギも食べてと、2倍スタミナをつけたくなる夏だったりします(まあ、そのぶん散財も2倍ということになりますが)。

そんな夏に向けて今回は韓国で食べるウナギのご紹介。タイトルにもあるように、80年前から日本人が通っていたウナギの老舗を韓国で発見しました。

サンチュも登場、日本と異なるウナギの常識が面白い

ウナギの網焼き。焼き過ぎると食感が固くなるので注意

韓国でもウナギは高級料理であり、タレに漬けて焼くという部分でも日本と共通しますが、よくよく見ると細部に違いがあります。写真はヤンニョムグイと呼ばれるタレ焼きと、その下にソグムグイと呼ばれる塩焼き。日本でいえば蒲焼きと白焼きということになりますが、甘い醤油ダレには少量の唐辛子も入ってやや赤いのが一般的です。

そもそもお重や、丼でなく、鉄板で焼きながら食べるという時点で日本とは大きく違いますよね。店によっては下焼きしたウナギが長いまま登場し、目の前でハサミを使ってチョキチョキ切るというパフォーマンスにも出合えます。

野菜の瑞々しさがウナギの脂を中和しさっぱり味わえる

食べ方も日本とは異なって、サンチュなどの葉野菜で包んで味わうのが定番。何度か韓国に行った方であれば、「焼肉のように食べる」という説明がいちばん簡単かもしれません。葉野菜の上にウナギを載せて、サムジャンと呼ばれる味噌を少々。スライスニンニクや刻んだ青唐辛子を加えてもいいですが、焼肉と異なる部分として、生の千切りショウガを添えるというのがひとつあります。これが風味のアクセント。

ウナギ自体がふっくら肉厚。韓国のウナギも水準は高い

醤油ダレも用意されますので、ここにちょこんとつけて食べてもかまいません。韓国も天然ウナギはほぼとれないので、どこも養殖ウナギですが、しっかり脂が載っているので美味しく味わえます。

韓国でもっとも古いウナギ店に日本人が来ていた理由

敷地内には日本式の建物も残る。店の歴史を象徴する姿

先ほどからのウナギ写真は、忠清南道牙山(アサン)市に位置する「恋春(ヨンチュン)」という店で撮ったものです。春に恋するとは美しい名前ですが、ロケーションも実に麗しく神井湖(シンジョンホ)のほとりに建っています。創業はなんと1936年。

写真左が鶏肉を焼いたタックイ。甘めのタレが後を引く

今年で80年目を迎える老舗ですが、1936年というと、その当時の朝鮮半島は日本の支配下にあった時代です。お店のある牙山は韓国を代表する温泉地。当時から大勢の日本人が休養にやってきており、そんな日本人をターゲットとして提供したのが高級料理のウナギ焼きだったそうです。歴史を考えれば複雑な思いも混じりますが、実際に食べてみると、さすが日本人の舌にもよく合うんですね。脂ののった身はふんわり柔らかく、皮目は香ばしくパリッと。背景も含め、日本人の琴線に触れるウナギです。

ウナギと一緒に鶏も炙ろう。網焼きならではの楽しみ方

また、「恋春」ではウナギだけでなく、ウナギのタレで焼いた鶏肉(タックイ)も自慢。最初はそのまま食べて、少し冷めたら、網でウナギと一緒に炙ると香ばしさが増します。

<物件データ>
店名:恋春(연춘)
住所:忠清南道牙山市神井湖キル67(得山洞15-3)
住所:충청남도 아산시 신정호길 67(득산동 15-3)
電話:041-545-2866

温泉地で人気を集めるぷるんぷるんのスープ料理とは

イルシンチョクタンも40年近い歴史を誇る古株の店

牙山といえば温泉地。そんな話を前ページでも書きましたが、温陽温泉(オニャンオンチョン)、牙山温泉(アサンオンチョン)、道後温泉(トゴオンチョン)といった有名温泉地が牙山には集まっています。そのひとつ、もっとも象徴的な存在である温陽温泉には、朝鮮時代の歴代王も湯治に訪れたそうで、現在も大勢の観光客がやってきます。

そんな温陽温泉エリアにあって立地の便利な人気店をもうひとつ紹介しておきましょう。温陽温泉伝統市場のすぐそばにある、「イルシンチョクタン」というスープ料理のお店です。

看板料理のウジョクタン。左下に酢醤油が置かれている

看板メニューはウジョクタン。まだ日本ではあまり馴染みのない料理かもしれませんが、漢字で書くと「牛足湯」となって、牛の足を煮込んだスープという意味です。

店員さんが足の骨から身をカット。つい見とれてしまう

ソルロンタン(牛の各部位を煮込んだスープ)ともよく似ていますが、スープの中に足の骨が沈んでおり、まわりについたゼラチン質の肉を食べるのがポイント。酢醤油につけて食べると、これがもうぷるんぷるんの食感で、食べるそばからお肌もテカテカになりそうです。

もちろん、じっくり煮込まれたスープの味も申し分なし。ウナギでスタミナを補給したら、次はウジョクタンで美肌を目指してみるのはいかがでしょう。

<物件データ>
店名:イルシンチョクタン(일신족탕)
住所:忠清南道牙山市市民路382(温泉洞221-11)
住所:충청남도 아산시 시민로 382(온천동 221-11)
電話:041-545-2696

八田 靖史

八田 靖史
1999年より韓国に留学し、韓国料理の魅力にどっぷりとハマる。2001年より執筆活動を開始し、最近は講演や、企業のアドバイザー、グルメツアーのプロデュースも行う。著書に『魅力探求!韓国料理』(小学館)、『八田靖史と韓国全土で味わう 絶品!ぶっちぎり108料理』(三五館)ほか多数。ウェブサイト「韓食生活」を運営。2015年より慶尚北道栄州(ヨンジュ)市広報大使。

    

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