フランドル伯は、9世紀から18世紀にかけて用いられた称号で、今のベルギーやフランス北部を領土としていました。
そのため、今でもフランス北部とベルギー北西部を、フランドル地方と呼びます。日本では、英語読みの「フランダース」の名でも知られていますね。
このフランドルを満喫できる通りが、来週パリに一週間出現します。
場所は、モンマルトルのアンドゥルエ通り(rue Androuet)。映画『アメリ(原題:Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain)』の舞台となったことでも有名です。
この通りが7月5日〜11日はフランドル通り(rue de la Flandre)となるのです。
5日〜11日まで、フランドルの味を楽しんだり、伝統を楽しむさまざまなイヴェントが計画されています。例を挙げるなら、ビールを使ったカクテル作りの教室や、チョコレート・ディッピング、ストリートアートやフランドル音楽とダンスなど。
地図上(5)の店では、スペキュロスやチョコレートなどフランドルの味が買えますし、(6)のビール店では、ベルギーのビールが約100銘柄集合。日替わりでフランドルのビールに光を当てて紹介する予定。
地図の(13)には、フランドルの地方料理専門レストラン『ル・フラマン・オズ(Le Flamand Ose)』が登場。ランチは12 :00〜14 :00、ディナーは19:00〜23 :00味わうことができます。こっそりメニューをのぞいてみると、オーステンドの魚スープ、フランドルのカルボナード(牛肉のビール煮)、スペキュロスのバヴァロワなど、どれもおいしそうなものが勢ぞろいです。
食べ物で忘れてはいけないのが、(11)のフリットコット(Fritkot)。フレンチフライならぬ、ベルギーのポテトフライを食べさせてくれる屋台です。7月8日18時以降お目見えです。この機会に、ベルギーのポテトフライをおいしく作るコツも披露しています。
1)じゃがいもの種類を選ぶこと。フランスだとビンチェ(Bintje)と呼ばれる種がお薦め。
2)剥いて切るのは調理の直前。
3)精製されていない牛脂を使うこと。
4)二度揚げすること!(一度目は130〜140度で6分揚げ、10分寝かせたのち、165〜170度で1分半〜3分揚げる)
もちろん、ベルギー・フランドルの観光情報やおいしいお店情報も手に入ります。
詳しいプログラムはサイトをご覧ください。
地図にあるように、最寄りのメトロは、12番線アベス(Abbesses)駅。そこから北に歩いて3分です。
パリにいながらにして、ベルギーフランドルの文化にどっぷり浸かるまたとない機会。是非お立ち寄りください。
La rue de La Flandre
期間:2015年7月5日〜11日
場所:rue Androuet, Paris(メトロ12番線Abbesses駅から徒歩3分)
URL:https://atasteofmylife.fr/2015/07/17/rue-de-la-flandre-paris/
(2015/07/02)
冠 ゆき
山田流箏曲名取。1994年より渡仏。大学院での研究の傍ら、大学や専門学校で日本語日本文化講師を勤める。2000年より、ポーランド、イタリア、中国の生活を経た後、2013年フランスに戻る。旅好きでもあり、今までに訪れた国は約40カ国。六ヶ国語を解する能力と多様な文化に身をおいてきた経験を活かし、柔軟かつ相対的視点から、フランスと世界のあれこれを切り取り、webマガジンCafeglobe、とっておきのフランスInfoなどで日本に紹介中。