台湾料理の有名店「欣葉」、団体客も多い大型レストランですが出てくる料理はどれも丁寧に調理されています。もちろん、見た目も味もばっちりです!
旅行会社のツアーでもよく使われるスタンダードなコースメニューから、お店の人気メニューまで、ひたすら紹介します!
「欣葉(シンイエ)」は、1977年創業の台湾料理の老舗で、台北市内に5店舗ありますが、今回はMRT中山国小駅から徒歩10分ほどの場所にある本店を訪れました。
地元の人々にも観光客にも人気のお店で、いつも混みあっていますが、1階、地下、2階に広い客席や個室があり450名収容可能という大きなお店です。写真は、地下の客席です。この後、団体客が来てすぐに満席になりました。
なんだ団体客用のお店か、あまり味の方は期待できないなと思われるかもしれませんが、このお店の料理は本当に丁寧に作られており味も確かです。スタンダードなコースメニューでも十分おいしいですし、さらに様々な名物料理があります。
細かい説明は抜きにして、この後見た目も味もすばらしい欣葉の料理をひたすら紹介して行きます。
まずは、旅行会社のツアーでもよく使われる、スタンダードなコースメニューを順にご紹介します。
この豚の角煮は、脂身の部分は脂がほとんど抜けてコラーゲンだけが残ったような感じでしつこさがなく、それでいて肉の部分にパサついた感じがありません。味も見た目ほど濃すぎず、芸術的な角煮です。
イカとセロリの炒め物です。新鮮なイカのコリコリした食感とパセリのしゃきしゃき感が絶妙です。ほどよく唐辛子が効いています。
殻ごといける小エビの揚げ物。スパイスが効いていてビールのおつまみにぴったり。
切干大根のオムレツ。代表的な台湾家庭料理です。甘辛い切干大根の漬物と卵がよくマッチしいて、やみつきになります。
季節の青菜炒め。こちらは空芯菜です。その名の通り茎の中が空洞になっており、独特のシャキシャキした歯ごたえと、わずかなぬめりがある台湾ではポピュラーな野菜です。最近では、日本でもよく売られていますね。
さきほどのオムレツと同じ、切干大根の漬物がはいったチャーハンです。これは、いくらでも食べられます。切干大根の漬物とネギと卵だけで、どうやったらこんな深い味が出せるのか不思議です。
汁ものは、蛤のお吸い物。
コースメニューのデザートは、ピーナッツの粉をまぶした温かいお餅です。
ここまでが、スタンダードなコースメニューです。高級食材こそ出てきませんが、味は確かですし、ボリュームもあり満足できる内容です。
ここからは、アラカルトで注文する際は、ぜひ押さえておきたい名物料理をご紹介します。
まずは、ガイドブックなどにもよく出ているカニのおこわです。見た目のインパクトもさることながら、お味の方も最高です。びっしりつまったカニの卵と、カニのだしが沁みたおこわを一緒に食べてみてください!
うまい!以外でてきません。
イカのすり身を揚げたものです。イカだけで、どうやったらこんなにしっかりとした食感になるのか不思議なぐらいシコシコしています。余計なものが入っておらず、ストレートにイカのうまみが感じられます。
カラスミの生春巻きです。
台湾では、カラスミは酒に浸したあと炙ってスライスしたものを、生の大根とネギと一緒に食べるのが一般的です。それを、さらに生春巻きにしたのがこちらです。カラスミはねっとりした食感でうまみの塊ですが、少々生臭さとくせがあります。この食べ方ですと、臭みが消えてマイルドになり、おいしくいただけます。
牡蠣とネギのトーチー炒めです。
うまみが凝縮したこぶりの牡蠣とトーチーがよく合います。トーチーは大豆の発酵食品で、しょうゆに近い味がしますので日本人の舌にもよくあいます。
5月~7月ごろの季節限定ですが、筍の水煮です。日本の筍とは種類が違い、水分が多くみずみずしいのが特徴で、とてもやわらかくほのかな甘みがあります。甘い台湾のマヨネーズがとてもよく合います。これは欣葉に限らず、この季節になると多くのレストランが扱っています。本当においしいので、是非お試しあれ!
最後はデザートで締めましょう。一見普通の杏仁豆腐ですが、食感に特徴があります。なんと、この杏仁豆腐、もちもちしています。グミのちょっとやわらかくしたぐらいの食感です。これは欣葉にしかない珍しい杏仁豆腐ですので必食です。
店舗情報
欣葉本店
台北市双城街34-1号
TEL:02-2596-3255
営業時間:11:00~24:00 無休
阿部 吾郎
24年間旅行会社に勤務した後、2013年に独立し「トラベルガイド株式会社」を設立。「人がそこに行きたくなる写真」をテーマに国内外で写真撮影を行っている。同社が運営するマレーシアの旅行情報サイト、トラベルガイド・マレーシアにも自身で撮影した写真が多数使われている。その他、旅行写真素材の販売、旅行記事の執筆、旅行会社へのコンサルティングなどを手掛る。最近はマレーシアに年4~5回程度渡航。その他、旅行会社時代の経験も含め得意な方面は、台湾、香港、マカオ、シンガポール、アイスランドなど。