美食の街・リヨンの「ル ロイヤル ホテル」のレストランl'Institutは、かの三ツ星レストラン、ポール・ボキューズ研究所のシェフによるグルメ料理が味わえるということで、"旅の朝ごはん"への期待も膨らみます。
センターに位置する陶器のにわとりは、何人の旅人を迎え、ご挨拶をしてきたことでしょう?私も、軽やかに『Bonjour!(ボンジュール)』
このレストランには、にわとりの他、うさぎ・魚たちのオブジェが、バランスよく配置されていてイヤミがないのが上級者のインテリアテクだなと感心しきり。
パステルカラーのファブリックとの組み合わせがフランスの"エスプリ"を感じ、
フラワーアレンジも計算されていて、朝食をいただく前から、その空間に「ごちそうさま」。
さて、肝心のお食事は、焼き立てパンやハムなど、もちろん上質で美味しかったし、
バターで初めてAOPに認定された"ノルマンディー産イズニー"が山盛りで笑顔が緩みます。
中身をオーダーした"焼き立てオムレツ"は、さすがにひと味違う絶品でした。
パウンドケーキやフルーツなども、ほどよい種類で上質な食材が並ぶので
どれをとってもはずれがない。
一人分ずつ小さなガラスポットに入ったフルーツパンチは気がきく可愛い"おもてなし"。
どうしても「紅茶」は気になるところですが、フランスでトレンドの「鉄瓶」でサーブされるあたりは、やはりポール・ボキューズ監修のレストランだな...と。
リュクスな朝食後は、何かいいことが待っていそうな予感。
ポケットにお金、片手にコンデジだけ持って、ふらっと早朝のホテル前、ベルクール広場に出てみると、青空に白い雲。心地いい風に誘われて、
旧市街へと足を進めると、こぢんまりとした"マルシェ"に出くわす旅の朝は、その街を体感できて、見たことのない野菜にも心躍ります。
お花は、パリのような洗練された感じはないけど、どこか素朴で和む優しさがリヨンの街には漂っている気がします。
マルシェの脇を流れるソーヌ川のひたすら穏やかなこと。
しばし息を止めて旅情にひたってみたくなる。
パリほど都会すぎないリヨンの街で治安の心配も少なく、重いバッグも持たずに気持ちも軽い。
朝陽に照らされた旧市街の街並みが"宝石"のごとくソーヌ川に映るさまは、風のない、まだ小舟などが往来しない時間にこそ目にできる、自分の中の"ベストショット"。
向うの丘の聖堂に行ってみたいと心が逸(はや)ります。
いったんホテルへ戻ると、お気に入りのロビーが出迎えてくれました。
さあ、これから「世界遺産・リヨン」の旧市街へ地図を持って出かけましょう。