クアラルンプールのメインストリート、ブキビンタン通りの北側に約200mに渡って道の両側に飲食店舗が建ち並ぶ通りがある。ここが毎夜多くの観光客や地元の人々でにぎわう有名な屋台街「ジャランアロー」だ。
夕方6時ごろから徐々に人々が集まってくる。6時半ごろには人気のあるお店の前にある席はすでに人で埋まっている。クアラルンプールは7時半ごろにならないと暗くならないのだが、明るいうちからあちらこちらで宴会が始まっている。
暗くなってくると提灯に灯も入っていいムードになってくる。地元民らしき人も多いが、観光客もかなり多い。欧米人の姿もよく見かける。マレーシアにロングステイしている人も多く、日本人も結構見かける。
ジャランアローには様々なお店がある。シーフード、タイ料理、BBQポーク、飲茶、お粥など選択肢は多い。ここで、ジャランアローでの食事のしかたをざっと説明しよう。
まずは、お店選び。どのお店がいいか判断に迷ったら、人がたくさんいる店を選ぶのも一つの手だ。人気のある店と無い店は結構はっきりしている。あとは、どんなものを食べたいかで判断すればいいだろう。お店が決まったら、そのお店の前の空いているテーブルに座る。
お店の人に注文を伝え、テーブルに番号がある場合はその番号を伝えておく。料理が出来たらテーブルに持ってきてくれるので、お金はその時に支払う。大きな額のお札は嫌がられるので、必ず20リンギット以下の少額紙幣を用意しておくこと。
別のお店の料理も食べたい場合、注文して持ってきてもらうこともできる。飲み物は、飲み物専門のお店の人が注文を取りに来てくれる。
ジャランアローには様々なお店がある。こちらはドリアンの屋台。独特の臭いがあり、試してみるには少々勇気が必要なフルーツだが、一度好きになると病み付きになる味だそうだ。ジャランアローでは、ドリアンの他にもランブータン、マンゴスチン、ドリアン、ドラゴンフルーツ、ジャックフルーツなど様々な南国の果物を目にする。
こちらは、マレー風おでんの屋台。様々な食材が串刺しになって並んでいて、串には色がついており、色ごとに料金がきまっている。これを手前の沸騰しただし汁で煮て食べる。
ジャランアローの一番奥にある人気のお店、「ウォン・アー・ワーレストラン」。アメリカの某人気キャラクターに似たネズミのマークが目印。チキンウイング(手羽先の焼き鳥)が人気のお店。
このお店は、屋内にも席があり冷房が効いておりトイレもある。チキンウイングの他にもエビそば、海鮮チャーハンなどおいしい料理が多数あり。めちゃくちゃ人気のあるお店なので、ちょっと早目に行かないと座れない。又は、食事時間を外して遅めに行くとすいている。
こちらがそのチキンウイング。表面は香ばしくパリッと焼けており中はジューシー。甘辛い照り焼きで日本人の舌にもばっちり合う。ビールのつまみに最高。
チキンウイングが出たところで、ジャランアローの料理をさらにいくつかご紹介しよう。まずはサテー。マレー風の焼き鳥でピーナッツソースをつけて食べるのが定番。牛肉のサテーもある。
エビラーメン。エビで取った香ばしいだしとたまご麺の相性が抜群。
焼き魚もおいしい。シンプルな味付け。鉄板でカリッと焼きあげる。
これは、カエルの炒め物。カエルはマレーシアではポピュラーな食材。まったくクセはなく、鶏のムネ肉のような食感。
以上、ジャランアローのアジアらしいディープな雰囲気が少しは伝わっただろうか?
食事をするだけなら10~15リンギット(約300円~450円)ぐらいあれば十分満腹になる。お酒を飲んで、ちょっと高めの料理を頼んでもせいぜい一人50リンギット(約1,800円)程度だ。店舗によるが、深夜まで営業している。クアラルンプールに行く機会があれば、是非立ち寄っていただきたいスポットだ。
阿部 吾郎
24年間旅行会社に勤務した後、2013年に独立し「トラベルガイド株式会社」を設立。「人がそこに行きたくなる写真」をテーマに国内外で写真撮影を行っている。同社が運営するマレーシアの旅行情報サイト、トラベルガイド・マレーシアにも自身で撮影した写真が多数使われている。その他、旅行写真素材の販売、旅行記事の執筆、旅行会社へのコンサルティングなどを手掛る。最近はマレーシアに年4~5回程度渡航。その他、旅行会社時代の経験も含め得意な方面は、台湾、香港、マカオ、シンガポール、アイスランドなど。