1年中常夏の気温、そして多国籍国家ということもあり世界中からさまざまな人が集まるシンガポール。レベルの高い国立大学もあるため、留学生も年々増えており、東南アジアの経済の中心としても栄えています。そんなシンガポールでは少し特殊な英語が喋られています。その言葉とは?
公用語が4つ!
シンガポールの最大の特徴は多国籍、多文化、多宗教国家ということです。移民の都市として栄え始めたシンガポールは国家ができあがった後も、民族同士が共生できるように政府が力を入れてきました。シンガポールに住む人口の約7割が中国系、次にマレー系、インド系と続きます。そのため、シンガポール政府は英語、中国語、マレー語とタミル語の4つを公用語として認定しています。
シンガポールの言葉としてもうひとつ有名なのがシングリッシュ。シングリッシュとは SingaporeとEnglishを組み合わせた造語。英語をベースに、中国語などのシンガポールの他の公用語の表現が混ざったり、加わったりしている言葉なのです。多言語国家であるシンガポールならではの言葉ですね。
シングリッシュの特徴は?
文末に lah・lehをつける
シングリッシュの特徴としてよく挙げられるのが文末につけるlahやlehです。街中ではよく"OK-lah"(オーケーラー)と話している人が多くみられます。通常の"OK"という意味で、lahやlehに特に意味はありませんが、中国語の表現だといわれています。
Canの使い方
"Can you drive me to the shopping mall?" と聞いた場合、シンガポール人であれば "Can!"と返ってきます。日本語の意味としては「いいよ」や「できるよ」のようなニュアンスなのです。英語であれば"Sure"や"Yes of course"と返ってきますが、シングリッシュは"Can"を使います。
文法の違い
"You go home?"や"He go school today"は英語のテストで書いたら、時制や主語が抜けている、と言われてしまいますよね。でもシングリッシュでは、動詞を現在形で使うことや、主語などを短縮して文を言うこともしばしば見られます。その結果、シングリッシュは正しい英語ではないと認識されてしまうことが多いのです。
イギリス英語のなごり
シンガポールはかつてイギリスの植民地だったため、イギリス英語でよく使われる単語が街中のあちこちに存在します。アメリカ英語で「並んでください」はplease line hereといいますが、イギリス英語ではplease queue hereと使います。シンガポールでは後者をよく使います。
シンガポールのような歴史が浅い国でも、その国の生い立ちや文化がその国の言葉や英語にどのような影響を与えているかを見ると面白いですね。コーヒーの名称も、シンガポールの人たちは英語のCoffeeではなく、マレー語のKopiを使うことが多いそうですよ。シンガポールに行った際はぜひKopiをいただいてみてください。
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